眼科かじわらアイケアクリニック

人間ドックでひっかかったら

Checkup

人間ドックでひっかかったら

病気を早く見つけるために人間ドックを受けたんですよね!? せっかく見つかった異常を放置していて良いのですか?ひょっとしたら何でも無いのかも知れません。でも、今だから治療して間に合うのかも知れません。

生活習慣病に合併する目の疾患リスク

目の不調

人間ドックは、法定健診で行う基礎的な検査項目に加え、多項目にわたる高精度なスクリーニングを実施することで健康状態を総合的に評価し、疾患の発見や生活習慣の改善による予防を促すために行うものです。特に、日本人の3大死因である「がん」「心臓疾患」「脳血管疾患」は初期段階での自覚症状が乏しいことから、人間ドックは病巣の早期発見と適切な医療につなげることに効果を発揮しています。

生活習慣病は主に内科領域の疾患だと思われがちですが、糖尿病や高血圧、高脂血症などは進行中に眼底出血を高頻度に併発し、大切な黄斑部(ものを見る中心部)に決定的な障害を起こしたり、時には緑内障などの目の疾患を合併したりするリスクを有しますから、「要精査」となった場合には内科に併せて眼科をただちに受診されることをお勧めします。

又、全身疾患とは無関係な眼科特有の病気(緑内障・白内障・黄斑変性症など)も人間ドックで検出することができます。

人間ドックで検査する眼科領域

人間ドックの多くは眼科領域も検査します。検査項目はオプションになっていることが多く、主に「視力検査」「眼圧検査」「眼底検査」が含まれています。それ以上の検査は眼科医が直接行わなければできない物がほとんどなので、ほとんど含まれていません。

①視力検査

文字通り視力を測定し、矯正視力として「基準範囲(1.0以上)」「要注意(0.7~0.9)」「異常(0.6以下)」に分類して評価するものです。

②眼圧検査

眼球の圧力を測定する検査です。基準値となる眼圧は10~21mmHgで、これより高値の場合は高眼圧タイプの緑内障や眼内の炎症(虹彩炎・ぶどう膜炎など)が、低値の場合は網膜剥離の可能性が疑われるため眼科での精緻な二次検査が必要になります。
ただし、緑内障患者のうち眼圧が上昇して緑内障になる人は数%に過ぎません。かつては眼圧上昇によって緑内障になると考えられていたため、眼圧が高いタイプの緑内障はこの検査で確実に発見できていたのですが、ほとんどの緑内障は正常眼圧緑内障といって眼圧は基準値の範囲内にあり、眼圧検査で見つけることはできません。つまり、緑内障の大部分は「OCT検査」と「視野検査」を受けなければなりませんが、これらの検査は人間ドックには含まれておらず、眼科を受診しない限り発見することができません。

③眼底検査

瞳孔の奥の眼底にある血管、網膜、視神経を観察する検査です。これにより視力を脅かす黄斑部の病気や網膜剥離、視神経乳頭陥凹の拡大が認められる場合には緑内障や視神経の病気、毛細血管瘤や新生血管、出血斑が認められる場合は糖尿病網膜症や高血圧性網膜症などが疑われます。

人間ドックで指摘される診断名は?

  • ① 緑内障の疑い
  • ② 高眼圧
  • ③ 視神経乳頭陥凹拡大
  • ④ 網膜神経線維束欠損
  • ⑤ 加齢黄斑変性症
  • ⑥ 黄斑前線維症
  • ⑦ 眼底出血
  • ⑧ 視力低下
  • ⑨ 中間透光体混濁

眼科の検査をする女性

①~⑨の指摘に加え、以下のような自覚症状のある方は直ちに眼科受診することをお勧めいたします。

  • 以前より目が疲れやすくなった
  • 黒いゴミのようなものが飛んで見える
  • 視野の一部で光がチラチラと輝くように見える

一般には耳慣れない単語も多く並びますが、人間ドックでは画像や数値的な異常値を発見できても疾患名までは特定できないことが普通です。

たとえば、③視神経乳頭陥凹拡大との指摘を受けても、多くの方には「……??」でしょう。網膜が感知した光は視神経線維を通じ電気信号として脳に運ばれます。視神経は神経線維が束状に集まったもので、この視神経が眼球から出ていく視神経乳頭には中央に陥凹(へこみ)部分がありますが、正常な場合は視神経乳頭の直径(1.5mm程度)の50~60%程度の大きさで、60%以上になると視神経乳頭陥凹拡大と指摘されることになります。視神経乳頭陥凹拡大が認められる場合では、緑内障を疑うことになりますが、緑内障の診断には視野異常とそれに一致する眼底異常が必ず必要となります。つまり視神経乳頭陥凹拡大であっても視野異常がない限り緑内障を発症しているとはいえないわけです。しかし最近は、OCTという検査機器の実用化により、視野障害のない初期の緑内障(私たちはPPG:Preperimetric Glaucomaと呼んでいます)でも見つけられるようになり、緑内障の診断技術と治療成績は格段に向上しました。

上記の①~⑨の項目でいえば、①~④は緑内障に、⑤・⑥は黄斑疾患に特徴的な異常といえるものですが、③視神経乳頭陥凹拡大、⑦眼底出血のように一部の情報だけで疾患名を特定することができない場合も多くあります。まだ発症には至らないものの、経過観察が必要な場合もありますし、発症している場合でも、病状と進行具合を判断し適切な治療を行わなければなりません。それらを総合的に判断し、患者さんご自身の十分な理解の基で最適な治療法を提案・実施するのが私たち眼科医の役割です。

人間ドックで引っかかったら、指摘や単語の意味が分からないからと放置せず、きちんと眼科で調べてもらうことが大切です。病気を早く見つけてもらうために高いお金を払ってドックを受けているのですから、ここで尻込みしていては本末転倒です!

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